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国際補完医療大学とは
『国際補完医療大学』の正式名称は、『The Open International University for Complementary Medicines』(以下OIUCM)といいます。
OIUCMは1978年、世界で初めて伝統医療や補完・代替医療に焦点を当てた、「アルマ・アタ宣言」のもと、旧ソビエト連邦、カザフスタン共和国の首都であるアルマ・アタでスタートしました。
今まで日本には様々な事情により同大学の支部が存在しませんでしたが、2016年に当大学で博士号を取得し、現在までの数多くの補完代替療法における活動実績を持ち、また、「近代日本医学の父」北里柴三郎の血縁者であるという事実などから、医学博士の古谷暢基が日本初の支部を任されることになったのです。
※日本国の学校教育法に基づく大学ではありません。
※日本校の正式名称は英語名をほぼ忠実に翻訳したものですが、一般的に“近代医療を補完するもの”という意味で使われる“補完”は当大学においては『それぞれの医療・療法をお互いに補完し合い、そして医療者と非医療者も健康・医療をお互いに補完し合う』という意味とします。
ミッションとビジョン
- 研究を促進し、専門家としての倫理、能力、行動、教育、資格、業績において高い水準を保ち、その発展を促すことにより、医薬品の科学的研究と専門的実践を推進すること。
- 国内外の学会、講演会、セミナー、ワークショップ、報告、論文、討論、出版、専門家との交流などを通じて、医薬品の知識と哲学の普及と促進を行うこと。
- 医薬品およびそれに付随するすべての知識と実践について、広く一般の人々の関心を奨励/喚起すること。
現在、世の中には様々な健康・医療の情報が溢れています。
そしてそれに付随する病気や治療法、あるいはそれらを提供するシステムすら、複雑さを増しています。
よって、一般市民は専門家である医療側にその選択の判断、そして責任すら、丸投げする傾向が顕著です。
しかし生物である私たちは、自己責任において、自分や大切な人たちの心身の健康を守るべきです。 医療・健康の専門家でなくても、自分で調べ、考え、そして本当の意味で正しい選択が、できなければいけないのです。
当大学ではこの信念に基づき予防医学、伝統医療、その他の補完医療や現代的健康法、さらに一般には深く学べる場所が少ない「基礎医学」をも幅広く網羅する、日本初の画期的なカリキュラムを準備しています。
この世に”医療・健康に関して賢い選択ができる人"を増やすこと、そして結果的に幸せが増えてくる・・それが当大学の目指すビジョンです。
歴史
創業者はアントン・ジャヤスリヤ博士(1930-2005)。1962年に設立された国際組織、メディシナ・オルタナティブ(以下MA)の創設者でもあった彼は、コロンボにて医学の道を歩み始めました。
アントン博士は体の機能障害への対処に高価な薬を使うことはないと考えており、伝統・補完代替医療の発展に興味をもっていました。アントン博士は貧しい人たちを助けることや、病人を効果的で安価に治療することへ情熱を注ぎました。生涯で250万人以上の患者を治療し、スリランカで最も多くの患者を無料で治療した人だと言われています。
1962年、アントン博士はカザフスタンのアルマ・アタで開催されたWHO会議に出席。
この会議ではその後の1978年9月に、「アルマ・アタ宣言」が採択されました。「アルマ・アタ宣言」とは、プラマイマリー・ヘルスケアの理念のもと、先進工業国と開発途上国を包含し、世界共通のゴールとして「2000年までにすべての人々に健康を!」というスローガンとともに、健康が基本的人権であることを説明した10の項目を持つ国際宣言のことです。
プライマリ・ヘルス・ケア (PHC) とは、実践的で、科学的に有効で、社会に受容されうる手段と技術に基づいた、欠くことのできないヘルスケアのことである。
これは、自助と自己決定の精神に則り、地域社会または国家が開発の程度に応じて負担可能な費用の範囲で、地域社会の全ての個人や家族の全面的な参加があって、はじめて広く享受できうるものとなる。
PHCは、国家の保健システムの中心的機能と主要な部分を構成するが、保健システムだけでなく、地域社会の全体的な社会経済開発の一部でもある。
PHCは、国家保健システムと個人、家族、地域社会とが最初に接するレベルであって、人々が生活し労働する場所になるべく接近して保健サービスを提供する、継続的な保健活動の過程の第一段階を構成する。
いのち・開発・NGO 子供の健康が地球社会を変える David Werner 著 池住 義憲訳 新評論
この目標を達成するために、世界の伝統医薬の応用と認知を研究し、医学博士として研究・教育・応用を検討するためにWHOによってアントン博士が選出されました。
スリランカ政府とWHOは、中華人民共和国で鍼治療を研究するための奨学金をアントン博士に与えました。鍼治療こそ、彼が探していた費用対効果の高い治療法でした。アントン博士はその後、鍼治療と伝統医学の素晴らしさを教えるという自分自身の使命に着手します。
アントン博士のもとには世界中から候補者が集いましたが、多くの人がカザフスタンで開催されたコースに参加することが困難であったため、組織の主な拠点をオランダのアムステルダムに移しました。
しかしながらオランダでは、途上国の人々には高価な生活費であったことや、ビザが下りにくい環境であることから、西ヨーロッパの組織が提供する様々な医療分野のトレーニングプログラムを容易に利用することができませんでした。
より多くの人々、特に経済的に恵まれていない国々の人々が知識を得られるようにするため、現在の"アーユルヴェーダの本場でもあるスリランカに活動拠点を移すことにしました。
スリランカ本校の元は鍼灸やアーユルヴェーダをメインにした大学で、補完代替医療の専門大学の実績があり、初代大統領の官邸がキャンパスに進呈された名門校でした。
そして1987年、他の関連団体と協力して、世界中で様々な補完代替療法の集中的な臨床トレーニングプログラムを実施することに重点を置いたOIUCMを設立することが決定されました。
翌年1989年、スリランカの第2代大統領ジュニウス・リチャード・ジャヤワルダナ氏がOIUCMを民間の大学院機関として認め、学位授与・研修を実施することも政府から公式に認められることになりました。後にジャヤワルダナ氏は本大学の名誉後援者にもなっています。
こうして、140カ国以上から集まった何十万人もの人々へ補完代替医療は教えられてきました。
OIUCMは過去30年間、世界の補完代替医療の開発と普及の最前線に立ち、今や世界120ヵ国以上に支部を持ち、数々の国際機関の認証を受けています。
OIUCMは健康・医療に対する価値観や情報が増すこれからの時代において、今の世の中に求められる学府といえるでしょう。
当大学の権威
- スリランカ投資委員会(BOI)の承認を得て、スリランカで合法的に設立されました。
- 全世界に100以上の支部がある、MAが運営するアントン・ジャヤスリヤ教育病院で臨床研修を行っています。
- スリランカ民間医療サービス規制評議会 (PHSRC) に登録されています。
- ヨーロッパ大陸の組織として正式に登録されている唯一の組織です。
- MAはOIUCMを通じて高等学位を発行する権限を与えられた唯一のMAとして、スリランカに存続しています。